やがて書きあぐねし凡情

=今日も何もなかった=

愛とは燃える矢のようなもの

老人の運転による痛ましい事故が相次いでいます。そもそも老人は自分の衰えを自覚していないところに問題があります。 

少し前には、たばこのポイ捨てを注意されたことに逆上した75才の無職男性が、小学 1年生の男児の首を絞めて逮捕されるという事件が発生しました。またタクシーの運転手が急ブレーキをかけたところ、後部座席に乗っていた高齢者が「危ないじゃないか」と激高して杖の持ち手部分でいきなり運転手を殴り、運転手が負傷しました。こちらは会社が事を荒立てたくないので被害届は出さず、ドライバーは泣き寝入りとなったと いいます。

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5分待てないが、20分留まることはできる?

私も実際に見たことがあります。本屋のレジで並んでいた爺さんの前で、支払いをしようとしていたさらに高齢の老人が、財布から現金を出すのに相当苦労していました。そこで後ろの爺さんが、自分の本のレジを先にしろと無謀な要求をしたのです。

店員は当然のことながら拒否しました。約5分で前の老人の支払いが完了して、自分の番になった爺さんは、堰を切ったようにクレームをさく裂させました。「なぜ自分を優先しなかったのか」「私は、この店をよく利用している得意客だ」などとかれこれ20分近く抗議をしていました。爺さんは、5分弱のレジ待ちが耐えられないほど急いでいたはずなのに、自分の愚にもつかないクレームには20分近く費やすことができるのです。この辺りの神経がどうにも理解に苦しみます。  

keynuu773.hatenablog.com

病院にも暴走老人がいる

高齢者が集うことの多い病院でも、キレる高齢者が増えているようです。こういう病院は、警察官のOBの人が嘱託として雇われるケースが多いのですが、ある人の経験によると、次のような事例があったようです。 

入院時に携行品と指定されていた箸を忘れ、最初の食事の時に「どうやって食べるんだ」と激高し職員を殴った高齢者。お気に入りの看護師にプレゼントを渡した後、食事の誘いを断られて「なぜだ」と逆上した高齢者。自分の子供のような年齢の医師に上から目線で「~に気をつけなさい」と注意され、カチンと来てクレームを 入れる高齢者。まさに枚挙に暇がありません。 

老人が暴走するのは、どうやら脳の劣化に一因があるようで、感情を抑制する前頭葉の劣化によるものと言われています。常々みっともない老人にだけはなりたくないと切に思っている私としては、感情を抑制できずに暴走することこそが最も恐れる事態です。 

ただ恋愛感情というのは、健康には有利にはたらくようです。ある病院の事例ですが、一人の看護師が転勤になった際に、この看護師がお気に入りだった10名の老人入院患者のうち、5名が看護師の転勤先に転院が認められて、実際に転院したところ、全員が無事に退院まで至ったのです。ところが残った5名の患者は思わしくない方向に病状が進んだというのです。

いくらお気に入りとはいえ、のこのこと転勤先までついていくというのは、かなりみっともない気がしますが、お気に入りの看護師が常に傍にいて、そのうえ病気が治るのなら、まさに一石二鳥ですね。妙な体裁を構うよりは、実利を取った方が賢明だということでしょうか。

愛とは何か 

高齢者になったときに見本にしたいのがこの人でしょう。ロッド・スチュアートです。

今回紹介したいのは、「Love is」です。ロッドファンの方からは異論がありそうですが、私は、このケルト調の曲がロッドの最高傑作だと思います。イギリスでは2016年の冬にヒットしましたが、残念ながら日本ではほとんど話題になりませんでした。 

この曲に関しては、音楽単独よりもミュージックビデオで聴く方が感動します。とにかくここで歌っている雰囲気が最高にいいです。あのビートルズを輩出したキャピトルレコード社屋の屋上が舞台というのも粋ですね。


Rod Stewart - Love Is

 タイトルの「Love Is」を直訳すれば、「愛とは」といったところでしょうか。歌詞を見ると、どうやら若いガールフレンドから恋愛相談を受けている設定のようです。 

ちなみに日本の場合は、爺さんが「若い女性から恋愛相談を受けている」とのたまったら、その八割は体の関係があるとされています(推測)。そのあたりの事情がイギ リスではどうなのか分かりませんが、歌詞の中でこうアドバイスしています。 

 

愛とは燃える矢のようなものなんだ

凍てついた心さえ突き刺してしまう

愛には温もりがあるが、同時に我慢が必要だ

だけどそれこそが君にとって最高の経験なのさ

分かったかい

 

 このMVの雰囲気がとてもいいですね。メンバーのロッドを見つめる目がとても優しい。当然ロッドには、そんな意図はないのでしょうが、私には、彼女達の眼差しが、老人ホームの陽気な爺さんを温かく見守っている介護士のようにも見えました。 

爺さん予備軍としては、思わずここに加わりたいと思ってしまいます。もちろんいろいろと綿密に計算された上での演出なんでしょうが、やんちゃな爺さんを自然に演じられるロッドは本当にいい歳のとりかたをしたなと思います。

それでは私もこれから若い人の相談相手になる予定があるので、ここらで筆を置きます。

……PCなので「蓋を閉じます」か。