やがて書きあぐねし凡情

=今日も何もなかった=

他人を批判もせずに日が暮れて

「総理大臣を批判した」といえば威勢がいいようですが、その実、電車でマナー違反をしている若者に注意をする方が何百倍も勇気を要します。総理を批判したところで何のリアクションもありませんが、若者は殴ってくる可能性がありますからね。

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テイラーの新曲は意外にGood!

新曲「ME!」を出したテイラー・スイフトですが、このスペルをひっくり返すと「13W」になることから、13週間後にアルバムが発売されると噂されています。はたして真実はどうなのでしょうか。曲名の表記は、通常は各単語の頭文字だけが大文字になるので、わざわざEの大文字を使ったところをみると、あながちでたらめでもなさそうですね。 

米国は有名人も政治的発言をする

そのテイラー・スイフトは昨年の中間選挙民主党の候補を応援すると発言して物議を醸しだしました。 

これを知ったトランプ大統領のコメントが面白かったですね。「テイラーは100%好きだったが、今は75%だ」それでも75%なんだというのは、驚きというかすかにもトランプ大統領らしい気もします。 

メリルストリープが大統領を批判したときは「どこかの三流女優が発言しているが……」といった全面否定でしたからね。 

レディ・ガガトランプ大統領が当選した翌日にトランプタワーの前で、批判のアピールをしていました。このように有名人が政府の批判を堂々とできるというのは、やはり米国は「自由の国」だということなのでしょう。 

日本では、芸能人が政府を批判するなんてことは、まず考えられないことですからね。特にテレビに出演することで生計を立てている人は、絶対に無理でしょう。 

大統領批判が放送禁止にまで発展

その「自由の国アメリカ」でも、大統領を批判したばかりにとんでもない目にあった人達がいます。ディクシー・チックスという女性カントリーグループです。残念ながら日本ではあまり知られていませんが、女性グループとしては、CD売り上げ世界一の記録を保持している著名なグループです。 

そのグループの一員で、ボーカルを務めるナタリー・メインズが、イラク侵攻の準備段階だった2003年3月、ロンドンでのコンサート会場で、「同じテキサス州出身の大統領 ジョージ・W・ブッシュを恥ずかしく思う」と発言したのです。これが後に大問題になり、アメリカのラジオ局はこぞってディクシー・チックスの曲を流さなくなります。事実上の放送禁止扱いです。ブルドーザーでCDを潰すパフォーマンスまで行われました。 

そればかりか、発言をしたナタリーの元には、「殺してやる」といった脅迫が相次ぎました。その恐怖の度合いは、銃社会の国だけに想像を絶したものだったでしょう。しかもナタリーには幼い子どもまでいましたから余計に神経をすり減らす日々が続いたことと思います。 

カントリーシンガーは日本の演歌歌手だ

もちろん当時ブッシュ大統領に批判的なシンガーはたくさんいました。それなのにディクシー・チックスだけが、なぜこのような集中砲火を受けたのでしょうか。それは彼女らがカントリー歌手だったからに他なりません。 

カントリー歌手といえば、日本で言えば演歌歌手のようなものです。たとえば、大ヒット曲「Cowboy Take Me Awa」などは、「私を自由な社会に連れ出して」とカウボーイに願う歌ですから、「金を儲けて銀座で牛を飼う」と歌った吉幾三の「俺ら東京さ行ぐだ」に通じるものがあります。 

このためファン層も共和党支持の保守的な人が多く、それだけに共和党ブッシュ大統領を批判したことへの反感が大きかっただろうと思います。 


Dixie Chicks - Cowboy Take Me Away (Official Video)

どん底からの大逆転人生

こうして、約3年間あらゆる発表の手段を奪われたディクシー・チックスでしたが、2006年に新しいアルバム『Taking the Long Way』を出し見事復活します。これが大ヒットしたのは、アメリカ国民のリバウド効果だと思います。このアルバムが2007年のグラミー賞では最優秀歌曲賞、最優秀アルバムを含む主要4部門中3部門を受賞しました。 

大復活をはたしたシングル曲の『Not ready to make nice 』ですが、歌詞を読むと、いかにその怒りがすさまじかったが分かります。 

 

keynuu773.hatenablog.com

 『Not ready to make nice 』(冷静になんてなれない)

 I made my bed and I sleep like a baby

ベッドを整えて赤ん坊のように眠る

With no regrets and I don’t mind sayin’

後悔なんてしてないし、言わせてもらえば

It’s a sad sad story when a mother will teach her

本当に悲しい話でしょ 母親が娘に

Daughter that she ought to hate a perfect stranger

まったく知らない他人を憎むように言い聞かせるなんて

And how in the world can the words that I said

それにいったいどうすれば私の言葉が

Send somebody so over the edge

赤の他人を傷つけられるっていうの

That they’d write me a letter

それなのに彼らは私に手紙をよこすの

Sayin’ that I better

こう書いてね

Shut up and sing

ただ黙って歌ってろ

Or my life will be over

そうしなければ命はないぞ

 

I’m not ready to make nice

冷静になんてなれない

I’m not ready to back down

撤回する気もない

I’m still mad as hell

怒りは全然収まらない

And I don’t have time to go round and round and round

それにそんなことに付き合っていられる暇もないの

 

蜜蜂と遠雷(上) (幻冬舎文庫)

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 まとめ

ディクシー・チックスは、見事復活を果たしたアルバム『Taking the Long Way』を2006年に発売して以来新しいアルバムを出していません。10年近く活動を休止して、その後再び活動を始めています。

ずっとFBでフォローをしていますが、時々ツアーや単発のコンサートはやっているようですね。ぜひ新曲を聴きたいものです。

でも私はナタリー・メインズのように正義感を発揮することは控えます。

「他人を批判もせずに日が暮れて」

穏やかに過ごせるなら、それでいいのです。